髪結い伊三次

takanee2005-04-13


私は活字中毒なもので、手元に読む本がないと辛いんです。
今、はまっているのが、この宇江佐真理さんの「髪結い伊三次捕物余話」シリーズ。 江戸深川の羽織芸者「文吉」と恋仲の、金はないが男前の廻り髪結い「伊三次」が、町方同心のお手先として働く事件簿です。
すでにシリーズで5冊でているのですが、どれを読んでも女性らしい目線で江戸情緒が美しく描かれ、読み応えがあります。
もちろんストーリーも大変おもしろく、次!次!と間を置かず読みたくなります。しかも何回読んでも良い!
特に好きなのは、このデビュー作「幻の声」に収録されている「備後表」。この作品は事件を扱ったものではないので外伝的なんだけど、電車で読んでいたにもかかわらず、かなりグッときてしまって途中で本を閉じてしまったくらいです。泣いてしまいそうだったからです。家に帰って読みなおしました。もちろん思う存分泣きましたとも(笑)