年末の格闘技

晦日はDynamite!とハッスルとやれんのか!の3連発でした。
順序的には、やれんのか!を生で見て、年の明けた深夜にDynamite!の録画を見て、ハッスルは別の日に。
ハッスルは、総合格闘技とは真逆にあるものだし、ここまで徹底してくれると笑えるし力を抜いて観ていられるし、逆に「やってる人たち、すごいな〜(高田を含めて)」って思えるんだけど、やれんのか!のあとのDynamite!は辛かった;雰囲気がユルイ・・・会場のファンの熱さにも差があるとは思うけど、Dynamite!の「年末のお祭り」というノリと、やれんのか!の後のない切羽詰った感に大きな差があるのだろうね;

まずはDynamite!。
全体的に、もっとレベルの高い、手に汗を握るような試合が観たいという気がした。
ヨアキム・ハンセンと宮田では、やっぱり力の差がありすぎると思うし、ミノワマンとズールのような体格差の試合は試合にならない。サップとボビーの試合なんて、もうどうでもいい。武蔵と魔娑斗は格下(?)相手にビッグマウスの癖に3Rまで接戦ってどういうこと?
その中で、さすがにKIDの試合は面白かった。KIDはあまり好きではないのだけど、柔術家相手に自分のペースを掴めない中で、しっかり自分の試合をしたように思う。ハニ・ヤヒーラのサブミッションがメインの試合をもっと見たい気はする。
桜庭がビシッと決めてくれて安心した。打撃メインでない相手との試合なら、やっぱり桜庭はすごく強い。それに、ブランクのある船木に負けていては、それこそ桜庭の明日は無いので…。でも船木は相変わらずのいい体で、これからを期待できるのかなと思った。今の総合格闘技のレベルまで技術をもってくれば、またすごい船木が観られるのか、若い勢力に負けずにやっていけるのか…私が総合格闘技を見始めたのは船木の引退後だったので、実はチョット楽しみにしている。
個人的には、田村にもっと圧倒的な強さを見せてもらいたかった。田村らしいといえばそれまでだけどね;

ここから、やれんのか!の話です。
ネタバレします。
久しぶりなので、1試合ずつ振り返ってみたいと思います。
試合内容を書くのは、めんどくさいので止めます(笑)




第2試合 
川尻達也vsルイス・アゼレード 判定で川尻

川尻は終始上になって攻めていたと思うんだけど、なかなか攻めきれず・・・っていうか、やっぱりアゼレードのディフェンスが上手くて攻めさせてくれなかったというか・・・やっぱり1年も試合してないと緊張もあるんだろうし、試合勘も戻らないだろうし。川尻はもっとガンガンいけたと思うので、ちょっと残念。


第3試合
瀧本 誠vsムリーロ・ブスタマンチ 判定で滝本

滝本は、ブスタマンチ相手に良く頑張った。柔道から転進した人の中では、一番好きだ。とっても個人的な意見だけど。
ブスタマンチが、滝本に胸を貸してるような余裕があった。こうきたら、こう返すんだと、練習相手になってあげているような感じ。見ている側も勉強になった(笑)


第4試合
石田光洋vsギルバート・メレンデス 判定で石田

石田はメレンデスの首を取ったり、腕をかなりの角度で極めたりしていたのに、うまく抜け出され、惜しかった。ただ打撃の方では、かなり当てられていたので、ちょっと危ないシーンもあったけど、判定で金星を上げた。もう1R見たかった。
「ただいま」という石田のマイクにちょっと泣きそうに。またテレビで石田君を見られる日が来ると良いんだけど。


ここで休憩の後、緊急の館内放送が流れ、ダイナマイトの方での放送の関係上、試合順が変わったから早く席に戻れと言う・・・なんだかなぁ;


第5試合
三崎和雄vs秋山成勲 1R 8'12" KO

秋山のストレートが三崎を捉え、ダウン。そのあとすぐにガードポジションになりディフェンスを続け動いていたから良かったものの、かなりハラハラした。試合を止められかねないと思ったから。もしこのタイミングで止められていたら暴動だったと思うけど(笑)
素早い動きでスタンドに戻して・・・しばらくの攻防のあと、今度は三崎のフックが秋山の顎に。ダウンした秋山の立ち上がり際にキックが炸裂。三崎のKO勝利になった。
一度ダウンしたあとの逆転勝利に、久しぶりに歓声を上げた。三崎に拍手した。もし三崎が負けたりしたら、「もう総合格闘技の明日は無い」くらいの気持ちだっただけに、涙が出た。セコンドについていたグラバカのメンバーと抱き合う姿も感動的だった。

「秋山!お前はたくさんの人と子供たちを裏切った。俺は絶対に許さない」

という三崎のマイクに、またグッときた。
あのとき秋山を慕って共に入場した子供達、秋山を応援していただろうたくさんのファン、そして総合格闘技を愛する選手や私たちを裏切り、バカにした反則行為とその後の偽装行為について、秋山からの謝罪は無い。謝罪すればいいということではないし、それで許されることではないのだけれど、謝るという行為がもたらすものは大きいはずだ。だからこそ、この続きに「謝れ!全ての人に謝れ!」って言ってほしかった・・・でも続く言葉は

「でも今日は試合してお前の気持ちが俺にも届いた。だからこれからはリングの上でたくさんの人と子供たちにお詫びと誠意の気持ちを持って戦ってほしい」

というエールだった。ちょっと気分が萎えた。禊が済んだという雰囲気を作ってしまったからだ。三崎の気持ちもわからなくはない。秋山は強いんだろうし、埋もれさすのは惜しいという思いもあるだろう。相対した者にしかわからない、秋山の思いを感じ取ったのかもしれない。でも、それは観ているものには伝わらないのだから、きちんと言葉にしてほしいと思う。
世間の人は、亀田の反則を大騒ぎしたが、それはあくまでリング上のこと。誰が見ても反則だとわかることだった。しかし秋山の方は悪質だ。汗をかくと滑るようなクリームを塗り、グローブに何やら重いものを仕込み・・・そんな計画犯罪をする者を、「勝ちにこだわってしまった」などとツマラナイ言い訳で許せるか?する方もする方だが、それを擁護するダイナマイト側の姿勢も信じられない。

さらに、秋山陣営は三崎のサッカーボールキックを反則だと抗議している。秋山本人は「前のことがあるので、自分は言える立場にない」としているそうだが、でもそれって、反則されたと思ってるってことよね?
4点ポジションでの蹴りは反則だけど、キックが入ったとき秋山は立ち上がろうとしていたわけで、手はリングから離れていたし、不用意に立ち上がるのは危険なことくらいわかっているはずだ。だから、三崎はダウンしたとき、すぐには立ち上がらずガードポジションになったわけだし。立ち上がりざまに蹴りを入れられたことを反則だというのは通らない話しだし、またそれをFEGのバカPがビデオで検証するだのナンだのと、また秋山寄りの発言をしている・・・しかも、秋山のホームである韓国で再戦とか;いつから韓国がホームになったんだよ。そういうことをするから民族問題になってしまうんじゃないの?民族とか国とか関係ないのに。正々堂々と戦って、いい試合が観たいだけなのに。わかってないなぁ;


第6試合
エメリヤーエンコ・ヒョードルvsチェ・ホンマン 1R 1'54" 腕ひしぎ十字固め

やっぱりヒョードルは強かった。よかった〜♪
もっとボコボコにしてほしかったというのはあるけど、キッチリ極めてくれたし、ホンマン相手でもヒョードルの強さにブレはなかった。
全然効いてなさそうなホンマンのパンチが入ってたけど、もしそこで止められたらどうしようとチョット心配したけど、さすがにそんなことはなくてホッとした。


第7試合
桜井“マッハ”速人vs長谷川秀彦 判定で桜井

三崎・秋山戦、ヒョードル・ホンマン戦の後だけに、この試合は辛いものがあった。ちょっと場がダラケてしまった。
マッハに圧勝してもらいたかったなぁ・・・私はマッハの全盛期をリアルタイムで知らないだけに悔しい;


第8試合
青木真也vsチョン・ブギョン 判定で青木

試合順が入れ替わったおかげで、自称エースの青木の試合が、自称ではなく本当にメインの試合になってしまった(笑)
J.Z.カルバンとの試合が観たかったので残念だったかが、相手のチョン・ブギョンが意外によく頑張った。これから出てくる人になりそうだが、舞台があるかどうかが問題;
それはおいといて、青木が足関節にこだわりすぎた感があって、今ひとつ極まらず・・・1本で決めてほしかったので、それは残念だった。本人が「並の選手なら極まっていた」というチョン・ブギョンの腕十字が一番の見せ場だったかも;


というわけで、大いに自己満足!(笑)
読んでくれた方はお疲れ様でした〜